レオとシルク初登場
私の名前は「レオ」
他の者からは「博識猫のレオさん」と呼ばれることもある。
自分が物知りだとは知らなかった。ただ、興味が尽きたことはない。
自分の知らないもの、初めての体験、自分の姿とは異なる構造の生き物。
全てを知るにはまだまだ見聞きしなければいけないことが多すぎるんだ。
・・・ということは、私よりも博識な猫がいなくてはおかしい。
故に私なんかは博識なんかでは・・・
レオさん?またブツブツブツブツ一人でしゃべって、気味が悪いですよ?
おっと、声に出ていたか。すまない。おはようシルク君。
おはようございます。その「君」っていうのやめてくださらない?
気味が悪いですわ。
シルク君は「気味が悪い」というのが口癖なのか?
もっと女性らしい言葉遣いをした方がいいぞ?
そのうち2丁目のベラン夫人のようになってしまうぞ?
まぁ!あんな気味の悪いドブ猫と一緒にしないでください!
ふん!
ははは!すまない。しかしドブ猫とは失礼な言い方だな。
ドブみたいな色してるからド・ブ・ネ・コ!
では墨のような色をした私は墨猫。
君のように人間が履く運動靴のような色をした猫は
人間が履く運動靴ネ・・・
シャーーーーーー!!!
・・ほほほ・・・・またシルク君に引っ掛かれてしまった
彼女にはそろそろ「年功序列」という言葉を教えてやらねばならんな。
多分、私の方が年上だろう。知らないが。
fin